スリランカ・アーユルヴェーダの旅 2日目 (ツアー1日目)
気まぐれな旅を好む方の中には、旅行の計画はあえて立てずに現地で考えながら行動をする、という旅慣れた達人がたまにいます。
私は真逆。現地でリサーチや判断をすると、注意散漫になっで安全確保がおろそかになったり、時間を無駄にしたりするタイプなので、旅行に出る前に綿密にプランニングをして、現地では予定通りに動くことに徹しています。
日本にいる間に、3泊4日のスリランカ国内ツアーの予定は全て組まれていました。
スリランカ到着翌日から、何1つ迷うことなく国内ツアーに出発です。
8:00
朝ごはんを食べてからアノーシャさんと簡単な打ち合わせ。
10:30
運転手付きの車に乗ったガイドがゲストハウスに到着。出発しました。
ちなみにクルマはスズキのハイブリッド軽自動車で、ピカピカの新車。中にはミネラルウォーターも積んであって、ご自由にお飲みください、ということでした。
11:00
道中の屋台で、キングココナッツのジュースを買っていただきました。浸透圧が体液に近いので、脱水症状を起こしそうな時、身体が暑い時には積極的に飲むそうです。
ナタを振り回して力技でキング・ココナッツを分解。
ジュースを飲んだあと、白い果肉をくりぬいて食べることも出来ます。
味はあまりしません。
13:00
ダンブッラ周辺にあるテーマレストランで昼食。
素敵なサリー姿のお姉さまがお出迎え。
こちらはツーリスト向けのバフェレストランで、たくさん並んだスリランカ料理の中から好きなものを盛って、いただくことが出来ました。
お皿が山盛りなのは、時間が無くて急いでいたからです。
ランチ・ブレイクはわずか30分!み、短い... アノーシャさんによると、スリランカの人々はササッと食べて食事を終えてしまい、日本人のように時間をかけて食を楽しむことはないそうです。
そうだったのか...そのおかけで、ツアー中は大急ぎで食べることに追われました。
スリランカでは、お客様とホストが同じテーブルで食事をする習慣はありませんので、ドライバーとガイドはどこか別の場所に消えて行きました。
物価水準に見合わないツーリスト・プライスの中には、きっとお店に連れてきたドライバーとガイドのためのお食事も含まれているのでしょう。
私の食事中に、隣のテーブルにフランス人の大家族がやってきました。彼らのスリランカ人ガイドの、フランス語が堪能なこと!
生活をかける覚悟があればこその、勉強の成果でしょう。
フランス人たちは、サーブしてもらえないこと、自分たちでバフェラインまで食べ物を取りに行くのがエレガントではないこと、食べ物も美味しくなさそうだし、何より高い!という不満を口にしていました。(ええ、私もそう思いました!) ガイドの説明によると、旅行者目線で安全に食事が出来るレストランが他に存在しないとか。
観念した彼らは、赤ワインをボトルで注文して口をつけると、めいめい食事をとりに行きました。
唯一、一家のマダムがテーブルクロスに目線を落としたまま無口になってしまい、ご主人がバフェラインで見繕った食べ物をギャルソンのようにせっせと運んでいました。優しい方、騎士道精神をお持ちなんですね。
このような態度は、日本人女性がやるとただの子供じみたわがまま扱いですが、フランス人のマダムがやると貫禄の意思表示に見えてしまうのがなんとも不思議。
15:00
ローズクォーツマウンテンに到着。
こちらは千円くらいの入場料が発生しました。入り口でお金を払い、シンハラ語ガイドをつけて、トレイル開始。
遺跡の中を15分ほど歩くと、ローズクォーツ・マウンテンが姿を現しました。
ここから20分は登山でした。
頂上には綺麗な仏像が鎮座していました。
こちらの山は、仏教のお坊さんが発見したそうです。
頂上から山を見下ろして見ましたが、ローズクォーツマウンテンという名に相応しいほど、ピンク色の輝きはありませんでした。
何でも、大雨と直射日光にさらされる事が原因で、ピンク色の石の輝きが年々色褪せてきているとか。うーん、どうりで...。
ロマンチックなピンク色ではありませんが、旅行ガイド本には、恋愛関係に良い効果をもたらすローズクォーツで出来た山は女性向けのパワースポットとして紹介されています。
パワーストーンなどに興味があって、かつ時間もたくさんあれば、訪れるのも良いと思います。
ガイドが雇ったローカルガイドは、帰り道に山を掘ってローズクォーツの原石をさっせと拾い集めていました。
お土産にどうぞと渡されましたので、失礼が無いように一度は受け取りましたが、立ち去る前にそっと自然に戻しました。
オカルト思考ではありますが、その場にいた見えない存在が、石をどう扱うかを通じて私の行動を見ているように感じてしまったのです。
16:30
ダンブッラ石窟寺院
中国から送られた黄金の大仏が煌々と輝いているので、英語ではゴールデン・テンプルというそうです。
金ピカ!
黄金の大仏様の裏手に周り、チケットブースで入場料を確か千円くらいお支払いしました。石の階段を上がること15分。寺院の入り口に到着です。ここで入場券の改札を受けるので、最初に入場料をお支払いしなかった場合は、ふもとのチケットブースに戻って再び石の階段を上がってくる羽目になります。実際、日本人の家族がとうせんぼにあい、お父さんが代表して階段を駆け下りて行く現場を目撃しました。
スリランカではお寺の敷地内は土足禁止です。靴を脱いで棚に預けてからペタペタと石窟の中を歩きました。
うす暗がりで、静かに横たわる涅槃仏...。
お坊さんたちの生活の場でもあるようで、オレンジ色の袈裟を着たお坊さんもたくさん。大きなお寺なので寺男さんもたくさんいました。私が好きな孔雀明王様のポスターを貼った小部屋を見かけましたので、その場たたずむ寺男さんにご挨拶をしてから拝ませていた抱いたところ、不思議なマントラを唱えながら手首に何重にも糸を巻いて下さいました。
お守りだそうです。
皆さん生活が苦しいので、良いことをしていただいたあとは、お礼の印を忘れずに!
18:30
2回のトレッキングで疲れ果てた私は、どこかマッサージがうけられるところはないかな?と軽く口走ってしまいました。 良い場所があるぞ!とばかりに、マージン目当てでツーリスト向けの超高級スパへ。
移動前に電話をしてもらい、お値段を聞いたらとんでもなく高かったのでお断りしたのですが、せめて行くだけでも、ということでダンブッラの町から40分も離れた場所にあるスパへ。
到着した後に、ガイドが降りて本日すぐに受付が出来るか聞いたところ、あいにく予約だけでいっぱいとのこと。
出発前に、1時間で120ドルという法外な値段を聞いた瞬間にお断りしていたのに、なぜ連れてきたのでしょう?何のために電話をしていたのでしょう?混雑具合すら確認しなかったのでしょうか?
全く時間の無駄でしたし、疲労も倍増です。
あまりの段取りの悪さにフラストレーションを感じましたが、ここは日本ではありません。
すべてがのんびりとしたスリランカなので、こんなものなのでしょう。(1回目)
ホテルに向かう車の中から、夕方になって活動を始めた大きな像を見られたことがせめてもの救いでした。
立派な象さん。近づくと危険。
強引な連れ回し、確認不足。途上国を旅行するとよくある事かもしれません。こうしたインシデントも含めて旅情を味わう余裕は、失ってはいけないことは頭ではわかっていたのですが...初日からフラストレーションを感じました。行動を共にしていたガイドから、あれこれとプライベートな質問をされることにも疲れました。
これがあと3日も続くのか。
20:00
サンダ・ディヤ・ホテルへチェックイン。
とても綺麗なリゾートで、荒んでいた私の心は穏やかさを取り戻しました。
青い部屋は、心を落ち着かせる作用があるのかもしれませんね。
バスタブがあれば完璧ですが、南国なのでなし。
汗を洗い流し、次の日はシーギリヤのトレッキングが控えているため、もうひたすらに眠りました。